2012年9月28日金曜日

ビジネスモデルを知る 第6回 東証一部上場最年少社長のリブセンス

こんばんは、名古屋のキャリアコンサルタント金子玄です。

今日は、最年少東証1部上場企業の村上社長が率いられる
リブセンスについて考えていきたいと思います。

元ネタとなったブロクはこちら↓
http://blogos.com/article/47439/

リブセンス 村上社長が話題になる理由

下記が上げられます。


  • 最年少上場社長であること
  • 次世代経営者像の象徴として取り上げられやすい
  • 「草食系男子」っぽい社長ということ
  • 人格が顔に出ている印象さえ漂わせていること
広告塔として、社長が機能している好例ではないでしょうか?


村上社長は表情が良い写真がほんと多い。素晴らしい。

成果報酬型ビジネスモデルが伸長している背景

一方、ビジネスモデルで言われる点は、
成果報酬型、入社祝い金の仕組みが取り上げられます。

成果報酬型サービスは、
下記から時代にマッチしていると考えます。


  1. WEB系発達に伴い、見える化が進み、成果がジャッジしやすくなった
  2. 見える化が進み、従来の儲ける仕組みがオープン化してしまい、前課金型の付加価値が下がった
  3. 世の中がより成果にコミットするようになり、費用対効果を明確化する必要性が増した

時流からマッチしたビジネスモデルと言えます。

ただ、それよりも特筆すべきは、
リブセンス以後、同様のビジネスモデルのサービスは
追随して多数出てきたにも関わらず、その競争優位性は揺るがない点です。
その肝はなんでしょうか?



SEO対策の積み上げの差が他社が追随できない理由

創業期から継続されて蓄積してきたSEO対策の積み上げの差が、
ジョブセンスの競争優位性です。

積み上げって?SEOって検索キーワードではないの?
そう思われる方も多いのではないのでしょうか?

私自身、最近のHPを立ち上げて、それに伴いSEOって?という所を
本を読んだり、そのイロハを勉強しているのですが、
調べる中でわかったことは下記です。

実はSEO対策って、1回やればOKというものではなく、
日々運用の手入れをし続けることが価値になるものなのです。


運用の手入れ=ページの更新なのですが、
そこには情報量を増やしたり、新しいページを増やしたりする手間が必要です。
例えば、句読点を加筆するだけとか、
過去の記事と差し替えるだけとかは更新とは認識されません。

そのため、検索で上位にくるためには、
情報を欲している方が、欲しい情報を適切に適量提供しているサイトであり、
それに纏わる情報があるベージが日々増えているかどうか
がポイントなんです。

そのため、他社が追いつこうにも彼らのサイトも日々成長し続けるので、
(成長というのは、ページ数の増大。リブセンスで言えば、求人情報の増加)
差が詰められないという点が一日の長となり、
検索上でのでの優位性が保てています。

ITの発達は正しい世の中を推進している


グーグルの検索ロボットって非常に頭がよくて、
諸説は色々ありますが、
正しいサイト(欲しい情報がそこにあるサイト)が上位にくるようになってきています。
裏を返せば、ズルして上位にいるサイトはどんどん見破られるようになってきています。

私はITの発達によって、
「世の中は正しい人が正しく評価される、頑張っている人が報われる」社会に
なってきていると考えます。
時代がオープン化し、見える化が進んでおり、
悪いことができないようになってきているからです。
内部告発が増えているのも、ITの発達と無縁ではないでしょう。

そういった観点で言えば、
村上社長が掲げる経営理念である「幸せから生まれる幸せ」は、


キャリアコンサルタント 金子 玄



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2012年9月26日水曜日

残業時間の捉え方は個人で異なる【ブログ】


こんにちは、名古屋の転職・求人コンサルタントの金子玄です。

今回はフェイスブックで2012/07/04にエントリーした話題です。
タイトルは“残業時間の捉え方は個人で異なる”です。


2012年の平均残業時間は月28.6時間で、
調査を開始した2007年以降で最多となったそうです。

参考情報記事↓
http://careerzine.jp/article/detail/2263

残業に対する考え方は、
業種・会社・個人によってまちまちです。

例えば、残業50H/月で働きすぎと考える方もいるが、
残業100H/月で最近減ってきたので、
少し楽になりましたという方もいらっしゃいます。

個人的には残業は多い少ないどちらが良いかは
一概には言えないなと思っています。

例えば、残業が100Hあっても、残業代が全て支給され、
それで毎月の生活費を賄っていて、
本人も生活の為に残業が必要という方もいます。

一方、残業が多くて、家族との関係性がギクシャクして、
残業が少ない会社に転職したいですという方もいます。

全ては個人の環境とそれに対する捉え方かなと考えます。

幸か不幸か、私が新卒で入社した会社は労働時間は、
結構ハードで、100H/月の残業も当たり前だったので、
今でも残業は全く苦になりません。
もちろん、残業が少なくても、当然苦になりません。

何が言いたいかと言えば、不幸自慢をしたい訳ではなく、
残業については、個人の慣れによる耐性があるなと思っています。

実は転職先で残業が多く退職という話は結構あるのですが、
そういった方は前職でも残業時間が少ない方が多いです。

転職は、残業時間で
決めるわけではありませんが、
残業量も定着の要素の1つになることもありますので、、
転職先の残業時間も気にかけましょう。

また、面接では残業量が自慢にならないようにも気を付けましょう。
大切なのは量ではなく、成果の質ですので。
体力には自信があるというアピールに留めましょう。


キャリアコンサルタント 金子 玄

2012年9月25日火曜日

大手・資本系勤め≠安定が今の潮流【ブログ】


こんにちは、名古屋の転職・求人コンサルタントの金子玄です。

今回はフェイスブックで2012/06/15にエントリーした話題です。
タイトルは“大手・資本系勤め≠安定が今の潮流”です。
アップ時期が3ヵ月前ですので、ご容赦ください。

重い話題です。予めご容赦ください。

今週発表された、半導体パッケージ基盤のメーカー
TIBC(本社:愛知県大府市)の解散の記事。

時代の変化を考えれば、驚く話ではないものの、
気になっているのは、社員の方の今後について。

決まっていることは、
希望退職は行うものの、本人が希望すればイビデンで雇用は継続されるとのこと。
がしかし、良かったじゃん、大手じゃん、安泰じゃんという手放しで喜べる話では
決してありません。

国内生産を本社に集約するため勤務地は、隣県の岐阜県大垣市に。
ちなみに大府市→大垣市は一般道で2時間、有料道路を使っても1時間強です。
また、雇用はされるものの、雇用先や待遇面はまだ未決定のようです。

以前、大手資本系子会社の役人の方へのインタビューで

「子会社ほど、不安定な会社はないよ。だって、収益貢献できなければ、
すぐ外に売られちゃうから。安定しているって世間的には言われるけど、
そんなことは全くない。企業も赤字会社を抱えるほど、体力もゆとりもないので、
子会社こそ本当の価値を問われているよ。」

と言われたことを思い出しました。



一方、先日、お会いした求職者の方。
大手上場企業のメーカーの技術者の方です。
その企業は事業の選択と集中を行い、その方もそのタイミングで、
成長分野の事業に部署異動されました。
選択と集中の一環で、選択分野、成長分野への人員投下の記事を良く目にします。

成長分野への異動と聞くと、新しいキャリアアップの道が拓けて良いのでは?
と思ったりもしますが、実態は・・・。

それは彼が今まで経験してきた専門分野と全く異なる事業でした。
社命ですので、そこに選択権はありませんが、
そこでは、コア業務、つまりエンジニアとしてやりたい業務ではなく、
それに付随したサポート業務が中心でした。
元々その分野で就業されている方がいるので、
その方々が中心になるのは当たり前ですよね。

そこでモチベーションを見出すのは中々難しいようです。

話を戻し、今回のTIBCは半導体基盤メーカー。
厳しい言い方になりますが、
即戦力性が求められる中途採用では、
半導体マーケットが厳しい環境を鑑みると、
経験を活かした転職はなかなか難しいのが実態でしょう。
そのため、年齢にもよりますが、
年収や勤務地等ご自身の満足行く結果を得られる方は
ほんの人握りの方だと考えます。


大切なことはそこを踏まえた上で、何を選択するか。
難しい選択になるのは間違いありませんが、
退職にしても、残るにしても意思決定のスピードとその後の機動力が
今後の身の振り方を大きく左右することは間違いありません。

そして、これを自分ごとに置き換てみると、
いつも言ってますが、対岸の火事では決してない話なので、
会社に依存するのではなく、自分のスキルやキャリアを見つめ、自身を棚卸しし、
今後どうしていくべきかを俯瞰して見ておく視点が必要です。

それに加えて、市場動向・時代の変化から自分のキャリアを見つめておくことも
必要な時代になってきているのではと私は感じています。


※2012/09/25加筆
複数の関係者の方から話を伺ったところによると、
現場は予定より早く操業終了し、
配属先が決まった方も多く、転職先も決まった方もいらっしゃるとのことです。
他方、親会社の業績不安もあるようで、
上記記事で記載したとおり、残留するにしても、退職するにしても
いずれにしても大変ことには相違はないようです。

キャリアコンサルタント 金子 玄

2012年9月24日月曜日

「家族」「仕事」の優先順位(私の価値観)【ブログ】


こんにちは、キャリアコンサルタントの金子 玄です。

今日から頃合をみて、
過去facebookページで取り上げた投稿を再編集して、
エントリーしていこうと思います。

今回は私の“「家族」「仕事」の優先順位(私の価値観)”についてです。

作成時期は2012/05/28です

家族を大切にしているという姿勢

面談者の方に園児の息子の父兄参観の為、
面談の日程再調整をお願いしたことがあります。
その方と先日面談した際、
その話を伺って信頼できる方だと思いましたと言われました。

理由としては、自分を支えてもらっている家族を大切にしていない人は、
私は信頼できないからいうことでした。

そう言った対応一つが見られているのだと
身が引き締まる想いがしたのと同時に
価値観は転職の優先順位と関係が深いなと考えていますという話です。

私の価値観 「仕事」1番から「家族」1番に変化

僕はここ1年、自分の価値観が変化しているなと感じています。
数年前はまずは仕事と考えていました。
仕事があって、その収入で家族が成り立っていると考えると
、仕事が家族のベースにある訳で、
このベースをしっかりすることが最重要だと考えていたからです。

この考えは今も変わらないのですが、
ただ下の娘も育ち、現在5歳と2歳。
最近は優先順位の一番高いのは、家族になりつつあるのを感じます。

明確なきっかけはないのですが、
平日は子供たちが起きる前に出ていき、
寝てから帰るという生活なので、平日寝食を共にすることはまずなく、
元々一緒に過ごす時間がほぼないという点と、
「子供は今のうちだけだから」という話を人生の先輩方からよく伺うので、
今を大事にしようというのが主な理由です。

いずれ家族からの僕への優先順位は下がってくるでしょうし。
(既に下がっているかもしれませんが笑)
そんな気持ちが相まって、現在の優先順位1位は「家族」になっています。


もっと遡れは、僕が転職した理由は、
家族との時間を作るためが理由の1つでした。

人生の中で優先順位は常時変化していく


振り返ると、仕事の優先順位は、
就職時(仕事)→転職(家族)→リーマンショック(仕事)→子の成長(家族)と
優先順位が時期によって、変わっています。
( )内は優先順位1位の項目

芯がないと言えばそれまでですが、
年齢を重ね、環境が変われば、
心境が変化することは往々にしてあるなと最近良く思います。

子供が二人とも小学生になり、
部活などをやるようになれば、優先順位はまた変わる気がします。
また、それまでに景気が悪化すれば、優先順位もまた変化する気がします。

前置きが長くなりましたが、何が伝えたいかと言えば、
優先順位は環境によって変わる可能性があるということを
認識しておくことが重要だということです。

転職活動をする際は当然理由があるはずですが、
その理由がこの先も続く話なのか、一過性のものなのかは、
考慮する必要があります。

それを踏まえた上で、最終的に決断をしなければいけません。
何が正しいかは個々人によって異なりますが、
環境の変化を受け入れる心の事前準備は僕は大切だと思っています。

キャリアコンサルタント 金子 玄

2012年9月20日木曜日

ビジネスモデルを知る 第5回 ミステリーショッパーで上場編【ブログ】

こんばんは、
名古屋のキャリアコンサルタント 金子 玄です。

今日は「ビジネスモデルを知る 第5回 ミステリーショッパーで上場」編です。
メディアフラッグという企業を取り上げます。

日経新聞の「新規公開株の横顔」が僕は好き


私は日経新聞の投資財務欄の「新規公開株の横顔」の記事が好きです。
なぜ好きかというと、新しいものが好きという個人的な好奇心と、
その上場する企業の事業特徴が端的にまとめてあり、
ビジネスモデルが理解しやすい点からなのですが、
9/20付の記事では特に気になりました。

会社はメディアフラッグという企業です。
ミステリーショッパーといういわゆる小売店舗の覆面調査を行う企業です。
個人的に興味があるのは、
福井社長がセブン-イレブン・ジャパン出身で、
店長・SVを経て、システム部門に在籍した後、
起業し、
「小売流通の勝ち組ノウハウ経験」×「IT知識・経験・ノウハウ」
を活かしている点です。



セブンイレブンはビックデータ活用企業


セブンイレブン=IT???と思われる方も多いかも知れませんが、
実はセブンの高収益体制を整えているのは、IT、システムです。

昨今、ビックデータの活用という言葉が一般化してきましたが、
この言葉が出てくるだいぶと以前から、
システム導入によるビックデータの活用が行われています。

実は私も前職はセブン-イレブン・ジャパンに勤めていましたが、
少なくても私が入社前のアルバイト時代、つまり10数年以上前から、
POSデータや天候データ等の様々なローデータを各店舗ごとに分析し、
売り場作りや発注等に活かし、売上増に結びつけることを
店舗に備えつけてあるパソコンで、
アルバイト・パートが個々の判断で行っています。

話が少しそれてしまいましたが、
要はそのための礎となる仕組みをIT、システムで構築しています。


今後の成長可能性は、

営業のアウトソーシングの受託増にかかっている


ここに小売のノウハウが掛け合せれば、
間違いなく強みになっていると言え、
その視点を持って、覆面調査を行うので、
ただの調査のみならず、
店舗コンサルの領域まで踏み込める可能性がある企業だなと感じました。

実際、メーカーの代わりに店舗を訪問して、
商品を並べて販促物を設置。
商品の試食や試飲などの推奨販売も行なっているので、
営業のアウトソーシング業務も行なっています。


小売業出身者が食品・消費財メーカーの営業職として
転職する例は多数ありますが、
異業界にも関わらず転職できる理由は、
販売の現場を知っており、
それを元に各小売業に踏み込んだ提案ができるからです。
小売業が川上になるため、重宝される訳です。

その役割をメディアフラッグに担うという話ですので、
将来的にはメーカーの営業が、置き換わる可能性も十分有り得ます。

そして、このアウトソーシング業務が多数受注となれば、
より効率的に営業できる為、
昨日ブログで取り上げた水平分業で言えば、
食品・消費財メーカーの営業のアウトソーシング企業として、
より成長する可能性があります。

例えば、地方を回るルート営業担当者を配置するメーカーであれば、
担当人員を配属し、週1回の会議、週4日の地方行脚を行うより、
小売業出身者の営業にアウトソーシングした方が人的経営資源を集中し、
より効率的な経営を行える可能性があります。

つまり、ミステリーショッパーの上場の方が話題性はありますが、
私は食品・消費財メーカー向けの営業アウトソーシングが、
成長余地が多分にあるのではと考えます。

メーカーの営業の方にとっては、
戦々恐々とする話だと思いますが。


以上、長文にお付き合い頂き、有難うございます。

キャリアコンサルタント 金子 玄


ビジネスモデルを知る 第4回 オンライン英会話
ビジネスモデルを知る 第3回 アークランドサービス スタジオアリス

第1回、第2回は、facebookで掲載しています。
キャリアコンサルタント金子 玄facebookページ






2012年9月19日水曜日

垂直統合と水平分業、どちらが良いビジネスモデル?【ブログ】

こんにちは。
名古屋のキャリアコンサルタントの金子 玄です。


さて、今日のテーマは、
「垂直統合と水平分業、どちらが良いビジネスモデルか?」についてです。

元ネタは、コロワイドのレインズ買収記事から考えてみました。
「牛角」買収のコロワイド社長に真意を直撃――「外食の“ユニクロ”を目指す」

コロワイドの買収の意図


記事では、コロワイドの買収の意図としては、
外食産業もユニクロに代表される製造小売業のように、
生産〜加工・提供までを垂直統合で展開していく必要性があり、
そのため、そのシナジーをより発揮するためにも、
外食産業時代は利益が取れているレインズを買収したという
社長のインタビューが記載されています。

垂直統合型企業、水平分業型企業


垂直等行型と言えば、
小売・流通業で言えば、上記で出てきたユニクロを運営するファーストリティリングや
セブン&iホールディングスが有名で、
外食チェーンでは、最近で言えば、最近上場を果たした
「塚田牧場」等を展開するエーピーカンパニーがすぐ頭に出てきたのですが、

他方、昨今正念場を迎えている家電メーカーは、
もともとは垂直統合型がお家芸でしたが、
OEMメーカーの成長に伴い、そのビジネスモデルが崩れ、
業界としては水平分業型のビジネスモデルへ変化しています。



この違いは、何なのか?

両ビジネスモデルとも中身が変化してきている



それについて今日は考えていきたいと思います。
下記は長文になるので、ここまでに興味が持てなかった方は、
ご離脱くださいね。
僕の独断と偏見による自己満足的なブログになっていますので(+o+)

そもそも、垂直統合、水平分業とは、
どういう意味でしょうか?
Yahoo!辞書によると、

垂直統合とは・・・
企業が商品の開発・生産・販売を自社で一手に行うこと。コスト管理の徹底、技術漏洩の防止、業務範囲の拡張などの利点がある。

水平分業とは・・・
企業が製品の開発・製造の各段階で外部に発注して製品化すること。効率化、柔軟化に利点がある。

なるほど・・・。


垂直統合で言えば、
外食・小売産業はまさに「コスト管理の徹底」という側面が強いかと思います。
ただ、辞書と異なる点で言えば、「技術漏洩の防止」というよりも、
消費者・ユーザーの【安全・安心】の確保と為の、「情報のオープン化・見える化」
という意図もあると考えます。

水平分業で言えば、
家電産業は、【選択と集中】をまさに迫られていますので、
その点において、「効率化」という側面が強いと考えます。
他方、OEMメーカーの成長に伴い、
製造コストのダウンつまり「コスト管理の徹底」の側面もあると考えます。

すこし話が変わってくるかもしれませんが、
辞書と意味が異なるという点でいえば、
時代の変化と共に、垂直統合・水平分業のもたらす成果が
変わってきていると言えるのかもしれませんね。



今後はまた逆に移行していく


そのためいつかは、
外食・小売産業はいずれ水平分業になるでしょうし、
家電メーカーは後に垂直統合に変化していくと考えます。

例えば、生鮮系外食・小売で言えば、農家の法人化により、
各企業の要望に合わせた作物を大量に生産する農家が出てくれば、
その農家が各外食・小売産業の一括生産を担い、
ロレーサビりリティや生産現場のオープン化を進めれば、
水平分業化が進む一助になるでしょう。

また、家電メーカーで言えば、
家電とは言えないかもしれませんが、
例えば、先日、日経新聞で取り上げられていた
テスラ・モーターズの電気自動車の生産の話は、
ベテランエンジニアを集めたり、設備投資は極力コストを抑えるなど、
日系家電メーカーの進め方と正反対ですが、この取り組みは
垂直統合の新たな形になる可能性があるかなと考えます。

と考えると、垂直統合ビジネスモデルにしても、
水平分業ビジネスモデルは時代の変化に伴い、
交互に形を少しずつ変えながら、移りゆくもののため、
どちらが良いという訳ではなく、
2つに見えて実は共に共存しているものだなという考えに至りました。

長文を最後までご覧いただき、有難うございました。


キャリアコンサルタント 金子 玄








2012年9月11日火曜日

国家資格試験の合格年齢と就職率は反比例している【ブログ】

こんにちは、名古屋のキャリアコンサルタントの金子です。

今日は地元中日新聞の記事から。


【社会】公認会計士 遠い資格 合格しても実務経験が…

公認会計士試験に合格しても、就職できない現実


内容は、公認会計士の有資格者が、
1000人の合格→2、3000人に増やしたこともあり、
公認会計士となっても、受け入れ窓口として機能してきた監査法人が、
吸収しきれず、就職に就けない現象が起きているという内容です。


この話は以前から言われており、
私も過去に公認会計士の試験合格したものの、
就職先が決まららなかった方の転職支援を
お手伝いした経験があります。

職が見つからない人は09年で100人強でしたが、
12年には1000人近くになっているそうです。

民間企業では本当に引く手あまたなのか?


この話でよく言われるのは、
民間企業への就職を促すとか、
受け皿になっているという話です。

実際、優秀な人材であれば、採用したいという企業も多数あるので、
民間企業に就職し、資格取得し、キャリアを積んでいる方も多く見えます。


記事では、就業の経験が、
資格取得に必要となる実務経験の2年に該当するかどうかが、
ということが論点になっていますが、

それよりも民間企業の受け入れについて、
もっと受け入れ段階で報じられない実態があります。

それは・・・

何歳で試験合格をしているかということです。

試験合格年齢と就職率は反比例する

試験合格しても、年齢が高ければ、
民間企業は就業確率はどんどん下がってきます。

大手企業であれば、より顕著です。
理由はこうです。

民間企業で言えば、
同年代の社員のキャリアと比較してという課題が出てきます。
例えば、30歳で試験合格した方が、面接にくれば、
比較対象となるのは、22歳で大学を卒業した入社8年目の社員です。

入社8年目となれば、中核社員として、引っ張っていく立場にいる方、
場合によっては管理職の立場にいる方も多くいらっしゃいます。

そこに例えば、社員規定として、年齢給があるとすれば、
キャリアを積んだ人材に支給されるはず年齢給が、
実態と乖離してしまいます。

また今後のキャリアアップという観点においても、
例えば、社歴10年を目処に管理職への登用を
検討するということであれば、
管理職になれるのは、40歳となってしまいます。

そういった点から採用を敬遠されるケースも往々にしてあります。


そうです、読んでいただいてわかるように、
組織化されている会社ほど
受け入れが難しいのが実情です。

この事実が職が見つからないが
増加の一途をたどっている主因だと考えてます。

資格があれば安心の時代ではない


弁護士資格もそうですが、
資格があれば、安泰という時代ではありません。

資格を活かして、どうビジネスパーソンになっていくか。
今後はこの視点を持った上で、受験勉強をしていく必要があります。

キャリアコンサルタント 金子 玄












2012年9月10日月曜日

小売業の雇用の未来?【ブログ】


こんにちは、名古屋のキャリアコンサルタント金子です。

今日は、「イトーヨーカ堂の社員半数削減」の記事について。

報道されているニュース

社員数は半減、パート社員に置き換え

イトーヨーカ堂は正社員8600人の内、約半数の4000人を削減するようです。
その分パート社員の比率を75%前後から90%に引き上げるとのこと。
それによりパート社員は従来より2000人多い40000人となるものの、
人件費は7%抑えることができるようです。

非常に興味深い記事です。

従来の正社員の仕事と位置づけていた仕事は、
正社員でなくても任せられる仕事なので、
パート社員に切り替えますと言っている訳です。

つまり、その仕事しか出来ない人材は、
うちには正社員としてはいらないのだと。

これは小売業に限らずの話ですが、
年々仕事の高度化が求められている中で、
成長できない人材は削減の対象にしていくという
ことを示しています。

前職では、降格、昇格は当たり前の環境ではあったので、
ある種当然の判断かなと個人的には思います。
(降格しても再度上がるチャンスもある会社でした。)


削減対象社員を活用する


これが一番グループシナジーを発揮している施策だと思いました。

報道の詳細が異なる部分があるので、
確定情報ではありませんが、
削減対象社員はリストラは行わず、
セブンイレブンやそごう等のグループ百貨店へ異動させるそうです。

そのうち、セブンイレブンのフランチャイズ加盟店の店長に異動
させるという言葉が多数の記事で掲載されていました。

リストラは行わず、社内異動と言われいているので、
聞こえは良いですが、
今回のFC加盟店の店長への異動というのは、
オーナーへの転職をさせることを促しています。

言い換えれば、
リストラだけど、グループ内での働き方のを提供しますとも言えます。



セブンイレブンは、今期1350店の出店を掲げています。
実際、私の元同僚も多数新規出店部隊
いわゆる店舗開発の人員として異動しています。
店舗開発の人員だけで、数百人いると思いますので、
小売業最大数ではないかと思います。

また、タイミング良くというか、狙ってだと思いますが、
四国出店も発表されました。

多数店舗を出すということは、
FC展開の宿命である、その分オーナーを増やすということを意味します。
しかし、このオーナーの担い手が不足しているというのも事実で、
現状ではオーナーの複数出店、企業オーナーの推進を行なっています。

しかし、それでも不足ということで、次の一手が、
今回のオーナー職への異動だと考えます。

総論賛成、各論反対。明日は我が身。


グループ内での人材活用、新たな雇用創出という点で考えれば、
成功すれば、他大手も追随する可能性がある新しい取組みと考えます。

一方、当事者としては、
気が気でない話でしょう。
自分の雇用はどうなるのか?
転籍なので、給料がダウンする場合もあるでしょう。
下げたくなければより稼げる可能性がある
オーナーをやりませんか?という話になりかねません。

ただ、パート社員の方にとってはチャンスです。

そして、同グループ社員からすれば、
明日は我が身と捉えているのではないでしょうか?
仮に選択と集中の一環で、
コンビニ事業に集約するという話になれば、
今回のような異動がないとも言い切れません。

最近、僕が以前から言っている
「大手だから、正社員だから安心と言っている時代ではない」
ということを言われる方も増えてきましたが、
まさにその通りだなという記事でした。

キャリアコンサルタント 金子 玄






2012年9月7日金曜日

ビジネスモデルを知る 第4回 オンライン英会話【ブログ】

こんばんは、名古屋のキャリアコンサルタント金子玄です。

さて、今日はSkype等を活用し行われるオンライン英会話について、
考えていきたいと思います。

元ネタ
驚きの安さ!「スカイプ英会話」が急成長


オンライン英会話の市場

以下、引用です。
最大手のレアジョブ社(会員数10万人)が2007年に始めて以来、オンライン英会話会社は急増。いまや100社を超える。英語学習市場は約3000億円。オンライン英会話は約50億円とまだ全体の1.6%だが、市場全体が頭打ちの状況下で前年比30%以上の伸びを示し、今後1000億円市場になると予測されている。



優位性1 価格の安さ


ポイントはなんといっても、安さにあります。
オンライン英会話の費用は月額およそ5000~1万円と、
通学型学校なら1時間分の個人レッスン料程度だそうです。


優位性2 時間帯


これもオンラインサービスならではだと思うのですが、
受講時間の融通がきくことです。

この2つを実現しているのは、
海外人材の活用です。

これを可能にしたのがフィリピン人教師の存在だそうです。
フィリピンと日本の賃金格差を利用し低価格を実現しているようです。


技術サービスがもたらす価値

通信インフラの向上とSkypeのようなサービスの登場によって、
既存の駅前留学に代表される来店型英会話のシェアを奪っている訳ですが、

この技術サービスにおいて、
「時間」の価値と、「価格」の価値をもたらします。

特に注目したいのは、「時間」価値で、
この時間には、英会話の拘束時間では、
会場へ向かう「移動時間」という時間の短縮のみならず、
「スキマ時間」のような時間の有効活用という点で貢献している点が
時間の有効化を推進している時代背景にマッチしていると考えます。


対面化無形サービスは横展開されるでしょう

対面型無形サービスでは、
今後こういった形でのサービスは主流化するかは別として、
多様化するサービスの1つとして定番化していきそうですね。

キャリアコンサルタント 金子玄